この家の建て主さんとの出会いは、竣工の約7年前に遡ります。
当初は、別の敷地での計画でした。
雑木林の中に佇む家のようなイメージで設計が進み、水盤を取り入れた計画なども行っていました。
ところが、事情により敷地が変更になってしまったため、種々の制約により水盤を取り入れることが難しくなりました。
せめて視覚的なイメージだけでも残したいと思い、玄関ポーチからホールに、そして坪庭に至る黒御影石の床を、水盤に見立てています。
一見、石貼りの床は冷たそうに見えますが、土壌蓄熱式床下暖房を採用しているため、フローリングなどと比べて熱容量の大きな御影石に蓄熱され、むしろ暖かくなります。
また、南側の大きな庭と三方向に坪庭を配し、木々など屋外とのつながりを重視して計画しました。
この家も木造SI(スケルトン・インフィル)で計画していますので、将来のリフォームの自由度が高い造りになっています。
所在地 | 岩手県一関市 |
構造・面積 | 木造2階建 106.83㎡ |
施工 | 建て主さん直営によるCM分離発注 |